アレルギー・副鼻腔炎

アレルギー

アレルギー・副鼻腔炎

専門的な治療を

アレルギー性鼻炎には、1年を通して症状が現れる「通年性」と、特定の季節に悪化する「季節性(いわゆる花粉症)」の2つのタイプがあります。日本では、およそ2人に1人がアレルギー性鼻炎に罹患していると推定されています。
アレルギー性鼻炎に対し、保険診療で提供可能なすべての治療に対応でき、トータルケアを行える点が大きな特徴です。
院長は日本アレルギー学会認定の専門医であり、専門的かつ的確な治療を提供しております。また、患者さま一人ひとりの症状や生活環境に応じて、最適な医療をご提案いたします。

主な治療法

舌下免疫療法

アレルギー・副鼻腔炎

舌下免疫療法とは?

舌下免疫療法は、スギ花粉症やダニアレルギー性鼻炎などのアレルギー症状を体質から改善する治療法です。
原因となるアレルゲン(アレルギーのもと)を、少量ずつ舌の下に投与することで、体をアレルゲンに慣れさせ、アレルギー反応を徐々に和らげていきます。
毎日の服用を継続することで、アレルギー症状の軽減だけでなく、根本的な改善や将来的な悪化の予防も期待されています。

対象となる方

  • スギ花粉症
  • ダニによる通年性アレルギー性鼻炎
  • 上記アレルギーの有無を確認するため、血液検査などのアレルギー検査が必要です。

治療の流れ

  • 検査の実施
    アレルギー検査(血液検査)
  • 初回投与
    初回投与は院内で実施
    (副反応確認のため)
  • 自宅で服用
    その後はご自宅で毎日服用
    (1日1回)
  • 定期受診
    定期的な受診(1ヶ月に1回)

治療期間

  • 3~5年程度の継続が必要です。
    長期間の治療が必要ですが、根本治療を目指す方には有効な選択肢です。

治療効果

  • スギ舌下免疫療法の患者さんは、治療を行った方の20%で花粉症が治癒し、30%以上で花粉の飛散時期に薬の服用が減る、20~30%で症状はあるが以前より症状は軽くなります。
    残念ながら10~20%では治療効果がありません。全体をみますと80%以上の方に効果があります。
  • ヒノキ花粉症に対しては、約半数の方の症状が軽減します。
  • ダニ舌下免疫療法は、約20%の患者さんの症状が著名に改善し、60%の患者さんの症状が軽減します。
    しかしながら約20%の方に効果は認めません。

維持期の治療費用

3割負担の場合
シダキュア 1日約 90円
(1カ月あたり約2,700円)
ミティキュア 1日約 100円
(1カ月あたり約3,000円)
  • 初診時、検査をした場合、他の治療薬を処方した場合は別途費用が発生します。

舌下免疫療法のメリット

  • アレルギー症状の根本的な改善が期待できる
  • 症状が軽減することで薬の使用量を減らせる可能性
  • 将来、気管支喘息の発症やアレルギー性鼻炎の多重感作を予防できる可能性が期待される

副作用・注意点

  • 口の中のかゆみ・腫れ、喉の違和感などが出ることがあります。
  • まれにアレルギー反応(アナフィラキシー)を起こすことがあるため、初回は医院で服用します。
  • 毎日継続して服用することが重要です。(途中で中断すると効果が得られにくくなります)

ご希望の方へ

舌下免疫療法を希望される方は、まずアレルギー検査を行い、治療適応があるかを確認いたします。
お気軽に医師またはスタッフまでご相談ください。

副鼻腔炎

アレルギー・副鼻腔炎

副鼻腔炎について

副鼻腔炎は大きく分けて、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎の2つに分類されます。

急性副鼻腔炎

細菌やウイルスの感染によって引き起こされ、一時的な炎症が特徴です。

慢性副鼻腔炎

感染症ではなく、さまざまな原因や体質が関与する持続的な炎症で、患者さまごとに病態(病気の状態やタイプ)が異なります。
そのため、慢性副鼻腔炎の治療においては、病態を正しく鑑別・診断することが非常に重要です。
病態を見極めるために診断の際には、以下のようなさまざまな情報を総合的に評価します。

  • 症状や病歴
  • アレルギー性鼻炎・喘息の有無
  • 鼻中隔弯曲や鼻茸(ポリープ)の有無
  • 鼻汁の性状
  • CTやX線による画像診断

これらをもとに、それぞれの患者さまに最適な治療方法を選択します。

慢性副鼻腔炎の分類

慢性副鼻腔炎は、主に以下の2つに分類されます。

それぞれのタイプの中にも複数のサブタイプがあり、一人ひとり異なる病態に応じた診療が必要です。

好酸球性副鼻腔炎

アレルギー・副鼻腔炎

難治性の副鼻腔炎

近年注目されている好酸球性副鼻腔炎は、難治性の副鼻腔炎の一種であり、重症の喘息に合併することが多い疾患です。完全な治癒が難しいケースもありますが、軽症の場合は保存的治療によって症状の軽減が可能です。
重症例は指定難病にも分類されており、難病医療費助成制度の対象となります。さらに、手術後に再発した場合には、生物学的製剤(バイオ製剤)による最新の治療も適用されるようになりました。

診断に必要な検査

好酸球性副鼻腔炎の診断には、以下のような検査が必要です。

  • 鼻茸の部分切除による生検
  • 副鼻腔CT検査
  • 鼻内視鏡検査
  • 末梢血中の好酸球数の測定
  • 呼吸機能検査

当院ではこれら全ての検査に対応可能です。

治療について

保存的治療で効果が不十分な場合には、鼻内視鏡手術(単洞化手術)が、現在の標準的な治療とされています。
適切な手術を行っても再発する場合には、当院でも生物学的製剤による治療を行っております。
患者さま一人ひとりの状態に応じた、最適な治療をご提案いたしますので、まずはご相談ください。

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